2026年3月3日火曜日

2026-0117ーポジティブな理由

 年末に管理職の後輩(女性)と飲みに行った。

彼女はとにかく積極的・肯定的な人で、野球観戦に球場まで20km走ったり、マラソンを年数回こなしたり、パワハラ的な言葉を投げかけられても嬉々として「私のことをこんなにも思ってくれている!」と語るなど、ドMエピソードには枚挙にいとまがない。また、どんな人(俺含む)にも面倒見が良く時間外のお付き合いも厭わないし、感情を全面的に出すことも厭わない。ホスピタリティ溢れる人物なのである。


彼女の積極的行動のバックボーンは、この溢れんばかりの体力と、それを原資とした前向き志向だと思っている。これは誰もが真似できるものではないし、その他大勢には到底実現不可能なスキームだ。


俺はそんな彼女にいつも感心する一方で脆さを感じている。そんなに頑張ったら流石にヤバくない?と。プレイヤーならまだしも、管理職でその勢いはちょっと怖い。キャリアのイカれた課長級のヤバさ。ピーキー過ぎて俺には扱えないよ。


すると彼女は「来年は『だれもが私と同じ考え方はできない』ということを気をつけたい」と言い出した。流石に50を迎えると考え方が変わるのかと感心する一方、アンタがそれを言っちゃダメだろ!という思いが交差する。なんともいえない気分を芋焼酎ソーダ割りで流し込む。


彼女曰く「私は今まで苦労をしたことがない(大概無茶苦茶な状況を経験しているが・・)」「去年のプロジェクトで自分がやりたいことは全部やれたから課長になった」「これからは職場とみんなのために働きたい」とのことで、そういうポジティブな理由で昇進したり仕事に取り組めるのは素晴らしいよね~という話をした。


一方、俺はと言うとそもそも昇進の意向は薄かったが、当時の俺が昇進しないとなると後進を妨げになることからしゃーなしで昇進した経緯がある。要するに周りを固められていたのである。職場の中でやっかいな人になりたくなかったし、そうなるくらいなら上に行くという判断をしたのだ。今ならそんな悩むなら辞めりゃいいのに、と思うけど。


結果的に昇進して人事に携わり、何の因果か人事の手腕が評価され今のポストにいるわけだが、実は人事の仕事がとにかく嫌で、昼間は滅私して業務に勤しんでいるのである。


「よりによって一番やりたくない業務で評価されたらどう思う?」

との問いかけに、彼女は

「評価されてるなら良いじゃないですか~」

と答える。想像通り。でも俺、あんまり嬉しくないんだよなー。やっぱ嫌なんだよね、人事って。

自分の中では人事を行うことで各所に顔が利く(=発言力がある)からプラマイゼロ(忌み仕事やってんだからそのくらい言わせてくれ、と言う感じ)と考えている。利得はなし。俺はどこまで行っても陰キャな発想なのである。


また彼女は「osmzは苦労をしているから(←人並みにね)、私のことを心配してくれているのはわかる」「osmzの『ネガティブな理由』で仕事をする感覚はわからない」と申しており、そりゃそうでしょうなあと思いながら「ハラスメント案件のようにポジティブに取組めないものもあるよ」という話をした。実は彼女の面倒見の良さがハラスメント事案の際に足元を掬うことになる可能性は大きいのだ。そういう話をしていた辺りでお互いグダグダに酔っ払って、「osmzさんはどうしてわかってくれないのですか~」みたいな話で相手が泣き出したりしたのでお開きにした。


京都駅で別れて電車を待つ間、少々言い過ぎたかな〜と思いつつ、足元を掬われないように神経質に立ち回るのも馬鹿馬鹿しい話だなと思った。ふと俺も「ポジティブな理由」で仕事に取り組みたいと思ったけれど、今更慣れないことをするのはよそうと思い直した。結局、降り掛かった火の粉は払って嫌な仕事は可能な限り少なくしたいという斜に構えたスタンスが俺のやり方なのに、分別ある人を演じるのがとてもしんどいのである。なので適当に体裁を整えてやってるつもりがなぜか評価される。地獄かな。


なので俺は「人事やってんだから他は好きにさせてくれよ!」というのが正直な気持ちだ。

我ながらご都合主義だし自分勝手である。

こういう俺を受け入れてくれる(?)職場と仲間に感謝しきりである。

異論は認める。ただし、話は聞かない